ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを

先週はカート・ヴォネガット・ジュニア著の
ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを
を読みましたよ。

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年明け、何か面白い本はないかなあ?
と探していたら、爆笑問題の太田さんがヴォネガットの大ファンだそうで
薦めていた中でも、タイトルが気に入ったので手にとってみました。

慈善事業に身をささげる事に目覚めた
超大金持ちのエリート一族出身のエリオット・ローズウォーターさんが
貧困層の人たちの話を聞いたり、お金を恵んだりするというお話。

優しくとめどなく限りない愛が溢れているかと思えば
一方では副題が 「豚に真珠」 と言う通り皮肉たっぷり様も。
その他にも、色々な角度から楽しめる、面白い作品でした。


「彼らを愛するのに必要な理由は、彼らが人間だと言うことで十分です。」

そう主張し、彼らの話を聞き、金を出し、ゴミ溜の中で暮らし、
絵本的には聖者みたいな事をしているけども、
己の家族を省みる事を忘れてしまっているエリオット。

「そんな風になってしまったお前が、私に対して『愛』などと口にするな!」

と、いうお気持ちはごもっともで気の毒だけど、
絵本に出てくるような選民思想の塊の彼の父。

誰にも愛される事が無いかわいそうな人たち。
与えられたわずかなお金と無限大の愛情に感謝しつつも
結局は甘い樹液の出る幹に、薄汚くすがり付いていただけ?

さてさて、豚さんは誰かしら?
助けたところでどうしようもない心まで貧しいクズな人達?
ローズウォーターさん?
はたまた彼を取り巻くお金持ち一族?

ともかくも、人はこんなにも卑しく汚らわしく
こんなにも優しくもなれるものでもあって。
でも、そこにある愛ってなんなのかしら。
じゃあ結局は自己満足になってしまうのかしら。

とか、例によって迷宮に入ってしまうのですよ。
考えるもんじゃないのかもしれないけどさ。

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