それでも僕は普通に日記を書く。
貴志裕介の代表作 「黒い家」。
ある日、不思議な電話で呼び出され黒い家を訪れた時に
知らず知らずのうちに迷い込んだ、千と千尋の神隠し。
出会ったのは、現代社会に身を隠しながら暮らす、かつて指狩り族と呼ばれる人達。
女郎蜘蛛の親玉やサキュバス達との戦いを経て、彼は恋人を守ることが出来るのか?
そんな感じの迫力満点のファンタジー小説・・・
ではありません。
もう全然。
まずタイトルからして死ぬほど怖い。
得体の知れぬ、でも確実にヤバイものだけが持つオーラが見えるというか
不吉なものに吸い寄せられるような、とにかく関わりたくないものを想像させる。
中盤まではマジメな、でもなんとなく薄気味悪い小説という体でしたが
終盤、物語は一気に加速する。
筆者の生真面目さが災いしたのか、恐怖のディティールがおせっかいなまでに鮮やか。
夏は怪談肝試しなんていうけど、たぶんウソ。
そんなことを言う人は、たぶん、本当の怖さを知らないだけだと思う。
暑苦しい夏の夜が、一層寝苦しくなる作品でした。
不満を言うと、主人公の若槻にはいちおう
華奢で温室育ちの箱入り娘な恋人がいるのだけど
彼女とのカラミがイマイチな気がしたかなあ。
何故か、若槻からは、モーホーなイメージが抜けないのです。
お決まりの、恋人が事件に巻き込まれるフラグ!
が立って、ゾクゾクするのだけど、もう少し彼女を使って欲しかったかなあと。
なんか、オッサンの恐怖体験を聞かされても、なんだか深く入り込めないじゃない?
というのは私だけかな。

コメント
もう15年も前の作品なんですねぇ… (´ー`)
なんだか執拗に「臭い」を表現する作品だった気がします
貴志裕介は他に2冊ほど読んでいて、他の作品では感じなかったから
意図されたモノだったのかな…?
映画にはガッカリしました
役者は悪くなかったのにな
>Кёиさん
確かに臭いがキーワードの一つでしたからね。
視覚や聴覚に頼る部分が大きい人間にとって嗅覚っていうやや不確かな器官に訴えてくるあたりが、気味悪さを増幅させてるのかも。
映画は見たことないですが、日本版と韓国版があるんですよね。
どちらも評判は散々のようで(^-^;